歯がめりこんじゃったーーー
『歯がめりこむ!?』
そんなことがあるんですか?
あるんです!!
最近も何人か、患者さんがいらっしゃいましたよ。
【右は完全に陥入してしまった状態】
強い衝撃を受けて、歯が潜り込んでしまうことがあります。
その状態を
『陥入』(かんにゅう)といいます。
完全にめりこんでしまった場合、歯がなくなったように見えることもあります。
永久歯の場合は、元の位置まで引っ張り出さないといけません。
そのままの位置で留まるように、固定を行います。
乳歯の場合は、自然にまた出てくることがほとんどのため、
そのまま何もせず様子を見ます。
(歯の位置がすごくずれてしまったり、食事ができない等の場合は、
位置を元に戻すこともあります)
【右は、ケガをして約4か月後の写真。少し歯が出てきたことがわかります】
実は、この陥入。
乳歯のケガの中で、一番永久歯への悪影響が出やすい、
と言われています。
特にケガをした時の年齢が、低年齢(1~2歳)の場合は要注意!
低年齢ほど、永久歯の歯の芽の大事なところを作っていることがあり、
その影響も多いと考えられます。
乳歯をケガしたことによる、永久歯への影響は、
①エナメル質の白濁や黄色くなってしまう
②エナメル質、象牙質の形成不全
③歯の形がしっかりできない
④根っこがのびない
⑤出てくる場所が悪い
などなどです。
定期的にレントゲンを撮影して、
永久歯がしっかり発育しているか観察していきます。
子どもの歯のケガでお困りの場合は、ぜひこどもの歯科に相談に来てみてください。
このブログの画像は、『乳歯列期における外傷歯の診断と治療』クインテッセンス出版
からお借りしました。